広島禁煙支援ネットワーク

たばこの煙のない世界を目指して

1.これからはますますたばこが吸いにくい世の中になります。

紫煙をくゆらせながら、ホッと一息ついておられるあなた。
最近たばこを吸っている時、非難めいた周囲の目が気になりませんか。
家庭でも、職場でも喫煙者はだんだん片隅に追いやられ、飛行機・バス等の交通機関は完全禁煙、外での歩きたばこさえも規制される世の中です。
たばこはもう単なる"嗜好品"として甘くはみてもらえません。喫煙者だけでなく、周囲の非喫煙者の健康にも多大な悪影響を及ぼす(他者危害)ことは明白です。
平成15年5月1日からは健康増進法が施行され、喫煙規制の動きはますます加速されそうです。
それでもたばこを吸いつづけますか?1日も早くたばこから独立してさわやかなたばこフリーの生活を取り戻しませんか?

2.喫煙者の7割は「たばこをやめようと思ったことがある。」と回答しています。

広島県環境保健協会人間ドック受診者のアンケートから


○喫煙者の約70%は今までに一度は、「たばこをやめようと思ったことがある」と回答しています。(グラフ 左下)
その理由は一番多いのが「身体の不調を感じた」、ついで「家族や周囲の勧め」です。
「環境の変化(職場や家庭で吸いにくくなった)」ことも禁煙への動機付けになっています。(グラフ 右下)

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○ 実際に禁煙にチャレンジしたことがあるのは988名中504名(51%)でした。
チャレンジ回数は平均2.1回。


○ 現在禁煙している人の禁煙回数は平均で1.7回ですが、1回で禁煙できた人は約半数、次いで2−3回が多く中には20回、30回という人もあります。

なんどでも諦めずに禁煙にチャレンジして下さい。
止めたい気持ちが強ければ、いつかたばこから卒業できます。
禁煙支援ネットが禁煙のお手伝いをさせていただきます。

3.たばこをやめたいのにやめられないのは意志が弱いから?

今度こそは禁煙したいと思いながら何度も失敗している人、身体に悪いとは思いながらいイライラしたりするとついたばこに手が伸びてしまう人、「自分は意志が弱いからだめだ」と諦めていませんか?
たばこがなかなかやめられないのは意志が弱いからだけではなく、たばこの成分であるニコチンには依存性があるためです。身体の中のニコチンが少なくなると禁断症状が出現してたばこが欲しくてたまらなくなるのです。

4.たばこがやめにくいのは2つの依存が原因です。


ニコチンは身体的依存と心理的依存をもたらします。(下図) 
禁煙成功の秘訣は、2つの依存を正しく理解することから始まります。
身体的依存に対してはニコチンパッチ(ニコチネル)、ニコチンガム(ニコレット)を使うことで以前より随分楽に禁煙できるようになりました。  
厄介なのが心理的依存です。やっと離脱症状を乗り越えほっとした心の隙に入り込み、「ちょっと1本だけ」で振り出しに戻ってしまうことが多いのです。
これを乗り切るには、やめたいという強い意志と、日常生活の工夫が必要です。


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               ファルマシア社 「ニコレット」解説書を改変

5.身体的依存にはニコチン置換療法が有効です。

ニコチンは、たばこを吸って7秒というスピードで脳に到達します。
脳では神経伝達物質(本来のアセチルコリンよりも強力)として働き、「目が覚める」、「集中力が増す」といった覚醒作用や、「気分が変わる」、「満足感を覚える」などの抑制作用が働き、喫煙を繰り返すうち、「たばこはいいものだ」と脳が思い込んでしまいます。
ニコチンの摂取を繰り返すうち、脳は自力で神経伝達物質(アセチルコリン)を分泌する力が衰えニコチンの血中濃度が下がると脳や神経が正常に働かなくなります。イライラしてたまらなくたばこが欲しくなる。禁煙を始めてまず苦しむのがこのニコチン離脱症状です。
ニコチン置換療法は、たばこを吸う代わりに、皮膚(ニコチンパッチ)や口腔粘膜(ニコチンガム)から少量ずつのニコチンを補充することで、禁煙によるニコチン離脱症状を軽く済ませようというものです。徐々に、補充するニコチン量を減らして行き約2〜3ヶ月で終了します。

6.ニコチンガムとニコチンパッチを比べてみると。


ニコチンガムとニコチンパッチには下記のような利点と難点があります。
使い方などについては薬局や、医療機関でおたずね下さい。ホームページもあります。
http://www.nicorette-j.com/shientai/index.html ニコレット禁煙支援隊
http://www.nicotinell.jp/index2.html ニコチネルホームページ


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7.医療機関の禁煙支援:禁煙外来とは?

禁煙に取組む時、自分の力だけでニコチン離脱症状と戦いながら成功された人も多いのですが、 残念ながら成功率は10%程度といわれます。
禁煙外来では、問診・喫煙関連疾患の有無をみる検査等を実施し、個々の喫煙者に合った方法で 禁煙を開始できるよう支援します。希望者にニコチンパッチ、ニコチンガムの処方も行います。
禁煙開始後は再診時や電話で、離脱症状の対処法などをアドバイスし見守って行きます。
禁煙外来開設の医療機関は徐々に増えています。

8.禁煙支援ネットでは禁煙したい方のお手伝いをします。

広島県禁煙支援ネットワークは、医療保健に従事するものの広範な連携によって、たばこの害から 県民の健康を守ることを目的としています。
医師会、歯科医師会、看護協会、薬剤師会、行政(広島県県福祉保健部、広島市社会局保健部)、 広島禁煙協議会などがお互いに連携をとりながら、禁煙支援に取組んでいきます。
禁煙したい方が、近くの病院・歯科医院・薬局で気軽に相談できるように、また電話やメールでも 相談できるよう態勢を整えていきます。

9.禁煙支援ネットでは受動喫煙防止と防煙教育に取組んでいきます。

○ 公共施設、飲食店、学校、職場での完全分煙が実施されるよう働きかけ、受動喫煙0を目指 します。
○ 妊産婦に喫煙の害を知ってもらい、胎児の受動喫煙防止に努めます。
○ 学校現場では低学年より防煙教育をし、未成年者の喫煙を予防します。
○ 上記の対策を実行していくため、実態調査なども行います。


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